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| 最近の2つの事例について改めて考えてみよう。 (1) 運慶の木造大日如来坐像 運慶の作とみられる「木造大日如来坐像」がクリスティーズ(ニューヨーク)で落札された。幸い日本の宗教団体によって買い取られ海外流出は免れた。東京国立博物館への貸し出しも検討されているとのこと。文化庁はオークションの前に元所有者から購入を試みたが売買金額が折り合わず(文化庁は4億円を提示)諦めたとされる。 (2) 北斎の〔富嶽三十六景〕凱風快晴 昨年北斎の凱風快晴の初刷がやはりクリスティーズ(ロンドン)で落札された。日本の業者によって買い取られたが、今後日本に留まる保障はない。別名「赤富士」と呼ばれる後刷りは山ほどあるが、初刷りはギメ美術館やケルン東洋美術館など極めて数少ない。もちろん日本の美術館にはない。 バブル崩壊後に多くの美術館が閉鎖を余儀なくされ多くの美術品が流出してきた。幕末明治期そして第2次世界大戦後に続く第3次美術品流出時代とも言われている。今回の事例は幸いにも日本に留まったが、文化庁はいったい何をしているのであろう。 実はこれまで流出してきた美術品の中には重要文化財も多く含まれる。重要文化財は文化庁が許可をしなければ売却ができない。簡単に許可をするのなら何のための重要文化財の登録か・・・ 古い話(1988年)になるが敦煌石窟文化財保護研究展示センターの建築費に日本は10億円弱の無償援助がされたと聞く。 海外の文化財保護に貢献するのもいいが、その前に日本の文化財保護をしっかりやっていただきたいものである。 それとも何か、海外の方が日本の文化財を大事にしてくれるからそれでいいのだという方針でおありか??? 平成20年5月 茜画廊 |
![]() 2008年3月19日 日本経済新聞より ![]() 2007年11月10日 静岡新聞より ![]() 北斎改為一筆〔富嶽三十六景〕凱風快晴 北斎の没後、後摺、再版された別称「赤富士」 |
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